飲食店の社員はボーナスが無いのが普通か?大手と中小企業とでのボーナスの違い

飲食店の社員はボーナスが無いのが普通か?

毎年夏や年末になると、今年のサラリーマンの平均ボーナス支給額は○○円です。

こういったニュースが巷を賑やかにさせる。

景気が良い悪いにかかわらず確実にボーナスが支給される会社はあり、一般的なサラリーマンの楽しみでもあるでしょう。

それでは飲食店の社員のボーナスはどうなのでしょうか?

飲食店で働いていて耳にするのが、残業代なし、休みも少なく、ボーナスも当然なし!

こんな事をよく聞きますが果たして実態はどうなのか?

でるのかでないのか?

何か対処法はあるのか?

紹介していきます!

目次

大手と中小企業とでのボーナスの違いはあるのか

一概に飲食店の社員と言っても様々な規模の会社で働いている人がいます。

従業員数も規模も大きいスターバックスコーヒージャパンや大戸屋HD、居酒屋大手のコロワイドやファミレス大手のスカイラークグループ。

飲食業界で働いていない人にも知名度が高く、一般的にもよく認知されている会社です。

またお店の屋号は有名だが社名は知らない。こんな飲食会社も多数あります。

例えばAPカンパニーは「塚田農場」で有名だし、「今井屋」や「アリスのファンタジーレストラン」で有名なダイヤモンドダイニングは同じ屋号での店舗が1店舗しかない業態を多数展開してます。

すき家が株式会社 ゼンショーという社名を知っている人って意外と少ないのでは!?

社名は知らないがお店は知っている。こんな会社も飲食では沢山ある。

あとは都内や地方でも1店舗だけの個人店や、展開していても3~5店舗の中小零細企業ですね。

大手や知名度の高いお店はボーナスも支給される

大手や店名が有名どころの会社は、正社員に対して規定通りのボーナス支給がなされる会社が多い。

募集要項で、給与○○円、賞与年2回。このように謳っている会社であれば余程の事がない限りボーナスが支給されます。

ここら辺は大手や有名所であれば入社の時点ではっきりとした明記もなされるのが普通です。

気をつけなければいけないのが、初任給がそこそこ高い会社。初めから(募集の段階から)ボーナス・賞与の明記がない会社。

こういったところは社員にボーナスが支給されない可能性が高い!

入社時に質問しても、「その年の売上によって決まります」のような事をいわれ、はぐらかされてしまう。

安易に入社してしまい、いよいよボーナスの時期が近づいてきても、全くその話題が上がらず恐る恐る先輩社員に聞いてみると

普通に

「うちはそんなものねーよ」

と一蹴されてしまう。

個人店・小規模店舗はどうか?

それでは個人店や小規模飲食店での社員のボーナスはどうなのか?

個人店の場合だとボーナスはおろか、社会保険すら完備されていない事がほとんどです。

そもそもこういったお店で働いている人って、本気で好きでその仕事をやっているか、何か理由があり否が応にやっているのどちらかでしょう。

専門的な技術を習得するために、いずれは独立し自分のお店を持つために一心不乱に努力をしている。

もしくは元々がそのお店のアルバイトだったが、なかなか就職先が決まらず、オーナー店主に声をかけられてとりあえずそのお店の社員になった。

こんな感じの人が大抵です。

売上規模も四苦八苦している場合が多いため、お店側としてもボーナスといった概念自体が無い。社員だからといってボーナス支給どころではないのです。

ただ稀に3~5店舗程度の規模のお店だと、社長の器量や、ベンチャー系で一気に急成長してきてるような会社ではびっくりするような額のボーナスが支給される事がある。

私自身以前勤めていたベンチャー系の焼き鳥屋では一時的に急成長していた段階に携わってた事もあり、冬の賞与が40万近く支給されたこともありました。

これは!と思い期待して働き続けましたが、その後急降下し次の夏は普通にボーナス無しという結果でしたが。

飲食店で社員のボーナスは期待できない

結局のところ、飲食店で社員のボーナスは期待できない事が多い。というより、期待してはいけない。

以前の記事にも書きましたが、ボーナスは支給されるが月給が低め。

こんな会社が誠に多いのです。

飲食店でボーナスをガッツリもらうには?

では飲食店で社員として携わっていて満足のいく額のボーナスをもらうことは全く不可能なのでしょうか?

飲食店の社員なのにボーナスがでないと嘆いている人のほとんどは、規模の小さいお店で働いているかまだまだその会社では新米の人がほとんどでしょう。

その解決策として有力なのが解決案
  • 規模の大きいお店なら踏ん張って店長・エリアマネージャー、料理長などの出世を狙う!
  • 規模が小さければ、思い切って転職する!

このどちらかでしょう。

それさえも難しい人

いやこのどちらも難しいよ。年齢的にも30代だし・・・。こんな人もいるかもしれません。

そういった方は今の現状をしっかり見極めて、オーナーと話し合いそのお店を大きくしていくしかありません。

自分自身の置かれている立場にもよると思いますが、売上が前年比に105%の小規模飲食店であれば、オーナーと二人三脚で会社を成長させていく事も選択肢の一つです。

飲食店で社員にボーナスが支給される仕組みを自分自身で作り上げる。

少々時間がかかりますが、こういった選択肢も無いわけではない。

ですが、

売上が前年比を3年連続で割り続けている。オーナーが偏屈していて話の余地もない。

こんな人は早めに手を打つ事を推奨します。

いまや35歳で転職限界説なんて過去の話し。転職エージェントを使えば、意外とあっさり他業種への転職は決まります。

いっその事、職種を変えてボーナスの支給される会社に就職。こんな方法も視野に入れて良いでしょう。

売上は好調なのに賞与なしなんて。ありえない理由!

今年は売上が絶好調。年末も近づきいよいよボーナスのシーズンだ。

高まる賞与への期待。

これのために日々薄給の飲食業の長時間激務に耐えてきた。

さあ来い!

社長:「今季のボーナスは無しだ!

え~なんで~!!

飲食店で賞与が支給される会社は少ない。でても年収ベースで換算すると結局無いものと同じになってしまったりする。ボーナスはでるが月給は低いとかです。

しかし稀に売上が絶好調なのにボーナスが一銭も支給されない。こんなお店もみかけます。

一体なぜ?

よくある他店の売上が悪いという理由

よくありがちな理由です。企業とかだと他部署の業績が悪化しているが故に、全体として利益がでてないのでボーナスは無い。

これと同様で、飲食店でも自店の売上は絶好調だが他店の売上が悪いとボーナスが支給されないパターンは多いです

特に悲惨な例だと、自分が小型店舗の店長だった時。

25~30席程度の小型店で自店の売上を順調に伸ばしているが、別の大型店(100席)が全く売上が振るわない。こんな時はほぼ確実にボーナスはでないと言ってよいです

大型店の場合は賃料も大幅に高いので、この店舗が軒並み全体の足を引っ張ってしまい会社全体の売上を落としてしまう。

そのため自店の売上は右肩上がりでも賞与が支給されないという事態が発生してしまうのです。

ハッキリ言って心のなかでは大ブーイングですよね。

力量の伴わない人間を、管理が大変で難しい大型店の店長においてしまっている会社人事にも不備を感じる瞬間です

過去の赤字に補填される

中小零細企業の飲食店で見かける理由。

過去の売上が悪い時期に、社長が個人的にポケットマネーから運転資金を補填してたなどで、業績が回復した時にその好調売上から社長がフトコロに充当してしまうパターン

現場で店長をやっているとこういった内事は見えづらく、正直なところ経理事務を担当していない限りかような事実には気づきにくい。

そのためつい、「なんでこんな売上が好調なのにボーナス出ないんだ!」と感情的にもなってしまう。

全体の責任を負っている社長業は改めて大変なのでしょうが、勝手気ままに会社の資金を運営しまくってるワンマンさに憤りを感じもします

こういった社長に限って、「我々はお客様から給料を頂いている」とか言います。

ちょっとウザいですね~。

社長が普通にプチ横領している

これも現場レベルの人間からは意外と見えにくい点です。

飲食店の店長って月々の売上予算を立てる時に、お店の賃料や光熱費などの固定費を提示されるものの、実態として会社がどのようなやりくりを行っているのかつかみにくい。

その為このお店の損益分岐点は300万とか言われても、実際にはどうなのか分からないのです。社長が銀行からいくら融資を受けているとかも全く分からない。

実はここが盲点

社長は自分が不利になる情報は現場に落とさずに、事業を進めていくので横領を行っても発覚しにくいのです

愛人を囲う、高級車を乗り回すなんて事になったらあからさまですが、小さなプチ横領はどの社長もやっている事でしょう。

例えば、自分の趣味のマラソン大会のエントリー資金にお金を使うとか。娘の入学資金に会社のお金を使うとかね。

酷い場合だと社員旅行と題して、社長が豪華に家族旅行に行っているなんて話も・・・。

経理の杜撰な中小零細の飲食店ではあり得る話しです。こんな理由で社員のボーナスがカットされらたまったものではありません。

ここぞとばかりに設備投資される

なんだか最近異常に会社の設備に対する対応が早いと感じたら要注意です。

売上が良くなかった時には全くと言ってよいほど改善の申し出を受け付けてくれなかったのに、売上が良くなった瞬間に突然受け入れに寛容になり設備投資を始める

これら全部、社員のボーナスが食われてしまう可能性が大です

というのも飲食業の会社の方針として、

会社>社員

という姿勢をとるお店がほとんど。

離職率の高い業界という事実を十分に認識しているので、売上が良くボーナスを支給したところで、その社員はいずれいなくなる。

こう考えている会社・社長は非常に多い。

その為に、「いずれいなくなる人材に資金を投資するよりも、今後も残り続ける設備に投資した方が得だ!」こんな風に考える輩がのさばっている訳です。

酷い話です。

こういった飲食店に限って、「人材=人財だ!」なんて吠えるのでとても厄介ですね。

以上が売上が好調なのに、ボーナスがでない飲食店の理由の記事でしたが、いかがでしょうか?

最後に

自分自身に置き換えてみて思い当たる節がある部分も多いんじゃないでしょうか?

ボーナスを支給しない飲食店で働いていた経験や、周囲の友人達の話しでつくづく感じるのが、

「どんなに少額でもいいから出せばいいじゃん!」

ってことです。

確かに売上が厳しい事実や、設備メンテナンスに資金を投入したい会社側の気持ちは分かります。

ですが、社員も人間である以上はモノではありません。そこには気持ちや感情といった人間独特の感覚が交錯します。

やる気やモチベーションって、相手側に誠意を感じたり認めて貰ったりしてお互いの信頼関係が深まった時に大きく高まるものだと痛感します

「今回はこの額だが、何とかしたいと思っているんだ」

こんな人間味のある姿勢に社員はついていく。

何の説明も無しにボーナス無支給。売上好調なのに。これじゃ納得がいかないに決まっています。

それでいて人手不足を嘆いていては本末転倒もいいところでしょう。

飲食業に見切りをつけたくなる瞬間です。

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