普通社長で気が小さい人、ウジウジしていて引っ込み思案な人。こういったタイプの人間は見かけない。
そりゃそうです。社長といえば会社の梶をとり社員の将来を背負っているような存在。
多少なりともワンマンで強引な性格でなければこの不況の荒波は乗り越えられない。
しかし、しかしです。飲食店の中には稀にありえないぐらいワンマン社長がいます。特に中小企業や個人店では。
ブラック企業の代名詞と呼ばれる由縁を作り上げてしまっているその背景には、このワンマン社長の存在が見逃せません。
ワンマン社長のせいでお店を辞めたい
ワンマン社長と全く合わない、うざい
こういう思いの人もことのほか多いでしょう。
飲食店でのワンマン社長の特徴を整理しながら、何か対処法はあるのかをシェアしていきましょう。
飲食店ワンマン社長の3つのウザい特徴
中小企業の飲食店の社長はなぜワンマンなのか?
何といってもその最大の理由は一代で築き上げてきた自信でしょうね。
若くして創業し自分自身の力だけで今の会社、今のお店を作ってきたという自負が深い。
開業資金の集め方一つにとっても然りで、店舗運営ノウハウ、料理メニュー、人の教育などなどを個人店の店主として一から築き上げてきたという背景が彼らには確固としてある。
これはこれで素晴らしい事なのは良く分かるが、時としてかなりうざい。というかやりにくい。
自分自身が学んできた手法を一切変えなかったり、斬新なやり方に目もくれようとしない。かと思えば、いきなり懇意にしている経営者仲間に触発されて、突然奇抜な手法を勝手に導入したりする。
全くなぜこうも飲食店の社長はワンマンなのか・・・。
あれもこれも取り入れる
移り変わりの激しい現代では仕方のないことなのかもしれないが、色々な事に目移りして新たな手法を取り入れるというのもワンマン社長の特徴。
繁盛しているお店がとっているスタイルを強引に自社に引っ張ってきたりする。
自分の会社は独自の強みや長所を持っているのにも関わらず、○〇社長の会社でもやっている事とかいい、自社にも無理矢理あてはめ取り込もうとする。
反対意見を言おうものなら、
「社員個人にも見識が深まる良いチャンス」
「オペレーションの幅が広がる」
のような事をいい、意見を全く聞かない。
結局、軸がぶれて売り上げが低迷してから気付き、改善に乗り出すが、この低迷原因も社員になすりつけたりするのでかなり厄介。
「チーム一丸となって取り組めなかったから」
「社員とアルバイトのコミュニケーション不足」
のような形でとばっちりがくるから相当ウザい。
なら初めからやるなよって感じです。
社員からすると、あれこれ手を出すよりも、「うちの会社はこれしかやらない!」ときっぱり断言してしまった方が集中できる。
変に偽善ぶるから説得力がない
個人店から中小企業にまでのしあげたワンマン社長であれば、酸いも甘いも色々な体験をしている。
特に会社の売上が軌道に乗ってくると、世間体も気になり取り組んでいる内容や経営コンセプトが気になり始める。自分の会社が狭い範囲でも認知され注目されていると感じる。
そのためあまり儲けようというオーラが出ないように体を作ろうと励みだす。今まで散々きわどい経営をしてきたくせに。
これがまたウザい。
「お客様や業者さんには元気よく挨拶しろ!」
「何かミスがあっても犯人追求ではなく原因追求しろ!」
「報連相を徹底し風通しの良い社風を作るぞ!」
とかぬかしているのに、ちょっと売り上げが低下すると、途端に不機嫌になって聞く耳を持たなかったりする。
「こうなったのあいつの責任だから、どこどこ店に異動させるぞ!」
なることが普通に行われる。
報連相を徹底する事が組織を強くするのは事実だが、やっている事がちぐはぐだとただ自分が社内の情報を掌握したいだけなんじゃ?
こういう疑問を持ってしまう。
世間体が気になるのはよく分かりますが、是非ともオーナーとしての自覚を持って軽はずみな言動は慎んでいただきたいもんです。こういうワンマン社長の会社はホント辞めたい。
節々に出資者は自分という意識がにじみ出ている
確かに出資しているのはワンマン社長でしょう。リスクを背負っているが故に、ところどころでワンマンな行動にでるのは社員もよく熟知しています。
しかし金は俺が出してんだからお前らに口出される筋合いはねえ、こんな意識はみせたらいけないでしょう。
言葉にこそ出さないが、節々にこういった意識がにじみ出ているシーンに出くわすことは多い。
例えば何か大きなモノを購入する時なんかがそうです。
先々の長い視野で捉えれば、一時的な出費はかさんでも高い買い物にはならない購入って多いはず。にもかかわらず「高い」という理由で粗悪な品を選んでしまうシーン。
社員はみんなAの方がいいって言っているのにも関わらず、ワンマン社長の最終決断でBになる。結果的にすぐ故障して再度買い換えるはめになったり、安くて機能性がないため異常に使いにくかったりする。
自分の知識がない分野での決定には全く決済をおろさない。
これもそう。
今現役50代以上のワンマン社長の若き日の時代ってネットやパソコンといものが全く流通していませんでした。そのためネットでの集客や広告媒体の宣伝に対して非常に疎いオーナーが多い。
ネット集客での良案があってもそれにコストがかかるようなら一切の決済を許さない。
「そんなわけの分からないインターネットの広告なんかにコストをかけられるか!」
こんな人もいる。
思い当たる節ありませんか?こんなワンマン社長の行動。
ワンマン社長のせいで飲食店を辞めたいと思ったら
大小の差こそあれ社長という存在はワンマンなのかもしれません。
しかし中小企業のような小さな世界でワンマンな社長とやっていくのは至難の技です。
特にお互い全くウマが合わずに仕事を続けていくと、つみあがっていくのは不信感だけです。
我慢して継続していけばいずれ道は開かれる。こう思って我慢している人もいるかもしれません。
しかし中小企業のような小さな会社ではオーナーが変わりでもしない限りこの問題は解決しないでしょう。
現実的にもこの解決法は難しいとおもいます。
私の知人でフィーリングの合わない社長の元で4年間勤めたものの、自分だけ給料が1円もあがらなかった。こういった人もいます。
4年間というものの対価が不信感であっては目も当てられないし、何よりこれだけの貴重な時間を失ったのが非常に勿体無い。
であれば自ら行動を起こすしかありません。同業なり異業種なりの転職を視野にいれて動いた方が絶対いいです。
こんなワンマン社長みたことねえ。ってレベルの社長と2年も3年もやっていたあなたならかなりのワンマン社長処世術を身に着けているはず。
是非その経験を次の職場で活かしましょう!