日本料理、精進料理、懐石料理。
和食には様々な伝統的な料理があります。
高校を卒業と同時に板前の世界に飛び込んだものの、その苛酷さが故にもう辞めたい・・・。
そんな気弱になってしまっている人もいるかもせれません。
板前修業なんか厳しいのは当たり前なんだから、ちょっとやそっとでは辞める訳にはいかないが・・・
板前を辞めたいが迷っている人は是非このブログを参考にして下さい!
板前は飲食業界でも屈指のキツさ
板前と聞くと昭和を思い起こさせます。料亭、割烹などとの単語との関係性からなんとなく昭和の匂いがする。
イコールで凄く厳しい仕事の代表格にも思えます。
こんな修行僧のようなイメージが先行します。厳しく過酷な世界。
しかし実際のところITやネットの発展した現代にも、こんな過酷で軍隊のような職場って本当にあるのでしょうか?
答えは今だにあります!
- 朝6時に市場に買い出しに行って、仕事が終わり帰ってくるのは夜中の1時
- 仕事の段取りが悪くミスったら蹴っ飛ばされた
- 給料が手取り12万。社会保険も無し
こんなブラック企業をも超越するような職場が平成の現代にもれっきとして存在するのです。
しかしこんな違法まがいの職場なのになぜ訴えられたり、無くなったりしないのか?
それはこういったお店で働いている人が死ぬほど好きでやっているからです。やれどもやれども苦にならないのです。
- 何が何でも料理の技術を身につけたい
- 和食を極めたい
- 絶対に自分のお店を持ちたい
こういった強い目標をハッキリとビジョンを描きながら持っている人が多い。多少時間が長い、先輩が厳しい、こんな事に対して弱音を吐く人がいない。
板前を辞めたいという概念すら全く無いのです。
自分らは崇高でレベルの高い技術を学んでいるという意識が強いことから、板前修業をしている人達って、周囲のチェーン店系のお店などを見下している人が多かったりもします。
自分がイメージしていたものとのギャップは確実にある
しかしそうは言っても全員が全員そういった高い意識で取り組んでいるのか?といったらそうでもないのも事実です。
むしろ板前の世界で強い志を持って取り組めている人の方が少ない。
とりあえず何となく料理に興味があって、調理師専門学校を卒業したから板前の世界に飛び込んでみた。
実は大卒だけど、サラリーマンやってもつまらなそうなので、板前という飲食業界にチャレンジしてみた。
こんな人も多い、いや、こんな人がほとんどじゃないでしょうか?
その中で自分自身がイメージしていた大変さとは質が違った。こういった事は普通の会社に就職しても十分に起こり得ますし、厳しい修行が敢行される板前の世界では尚更。
何となく続けられるほど甘い世界ではない
仕事である以上は、継続していく過程で様々な発見や得られるものは当然あります。
しかしこと板前の世界に限っては、そうそう甘い事は言ってられません。
何となく続けていたら、3年も5年も経つのに学んだことは野菜の皮を剥く作業だけ。皿洗いのみ。八寸の盛り付けだけ。こんな事にもなりかねないでしょう。
給料も当然変わらない。漠然と継続していると普通のサラリーマンをやっている友達にもドンドン差を付けられていってしまいます。
おまけに長時間拘束なので時間も無く、みんなと一緒に飲みにも行けない。
気がついたらもう30代。板前修業で身についた技術は大根と人参をピーラーを使わずに包丁で剥く技術だけ。
ここで初めて気付くようではもう何もかもが遅いのです。
どっちつかずで修行も中途半端、何となくサラリーマン感覚でいずれは自分が勤務するお店が何とかしてくれるに違いない。こんな風に受け身の姿勢でいて一番損するのは自分自身です。
適正をしっかり見極め早急に結論付ける
合う合わない、向いてる向いてない、人それぞれで適正というものは確実にあります。
単純に仕事内容以外でも、人間関係や世間体、待遇、将来性など仕事との適正といったものは個人によって異なります。
自分は飲食業は好きだがここまで修行チックじゃなくいいというのであれば、板前以外の飲食店に転職すれば良い話しだし、板前修業の待遇やモチベーションが完全に自分の思い描いたストーリーと異なるのであれば、いっその事他業種に転職するのも全然ありでしょう。
そんな時に、
「あいつは修業にも耐えられないダメな奴」
「入って1年で何が分かるのか」
こんな発言をする人もいますが、そんなの一切無視です。だって当事者は自分自身なわけですから。
「あん時あんな事言われたから我慢して続けてたけど何も変わらないじゃないか。どうしてくれるんだ!」
こんな事になっても誰も責任は取ってくれないのです。自分自身の人生に跳ね返ってくるだけです。
自分自身の思い描いたストーリーと異なるから辞めたいのと、仕事が大変で挫けそうになって辞めたいのとでは、辞めたいの質が違うということをしっかりと認識しましょう。
無理したり、ダラダラ続けているぐらいであれば早急に結論づけるのも一手です。
その上で転職サイトなりを上手に活用し、新たな再出発を図れば良いのですから。