飲食店の仕事は過酷です。
アルバイトはおろか、社員でさえも次々に退職していく。
気が付くといつのまにか自分がベテラン社員の一人になっており、辞めようにも辞められなくなってしまっている。
入れ替えの激しい飲食業界ではよくある話し。
社長や専務などの経営陣がワンマンで、辞めるにも辞められない空気感が構築されてしまっている。
飲食店の社員を辞めるにやめられない優しく真面目なあなたは、こんな悩みすら抱えている事でしょう。
- 飲食店を辞める際のタイミングや伝え方が分からない
- バックレで辞めるとどうなるのか?
- 飲食店を今すぐ脱出したい人必見!
円満穏便に辞めるなら1ヶ月前に申告
飲食業界の門をたたいてきた理由はホント様々だと思います。
これだけ激務で過酷な仕事なので現実と理想のギャップは埋めつくせないものがあります。
なので、
どうしても仕事が合わない。これは仕方のないことです。
もしあなたがまだ飲食に身を投じてから日も浅く(1年以内)て、この仕事は「無理だ」。
そう明言できるなら、はっきりと辞めたい旨を伝えましょう。
基本は1ヶ月前の申告が常識的にもなっています。法律的には2週間前の申告です。(民法第627条)
就業規則で1ヶ月前と明記している会社が多いので、その規則にのっとるのが円満に辞める方法でしょう。
- 社員であれば店長、料理長
- 店長であればマネージャーや部長
- 中小企業なら社長や専務
辞意を伝えるタイミングは繁忙期を外す
また勤めていた会社へお世話になった敬意を示したり、周囲の人間への引き継ぎ等を考え、退職するのはあえて繁忙期を避けるのが常識的だったりします。
飲食なら、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆を避けたほうが良いとされます。
そのため退職までの期間を1ヶ月とするなら、2月頭に辞めるなら1月の頭に伝える。9月に辞めるためにお盆時期に辞意を伝える必要があります。
普通ならです。
ぶっちゃけ飲食業は繁忙期関係なく辞める人が多い
私は正直上記のようなお行儀の良い例は全くあてはまらないと考えます!
というのも飲食店という世界では、あんまり世間一般でまかり通る常識が通用しません。
普通入社して1年で退職したら、かなり早いスパンでの退職とみられますが飲食業では、
「そこそこ頑張った」
「結構長く働いた」
とみられます。
そのためほとんどの飲食店では社員といえど、かなり短いスパンで人員が入れ替わります。
つまりそれだけ春夏秋冬でバンバン社員が退職しているのです。
飲食業の離職率は異常なのです。
そのためあなたがもっと繁忙期問わず早く退きたいのであれば、その理由をはっきりとオーナーなり上司なりに話し、早く退職させてもらいましょう。
- 今日明日にでも突然申告する
- それこそあと一週間で終了
- 極端な例では申告したその日に夜の営業シフトを済ませ終了
飲食業ではごくごく当たり前にまかり通りますし、私自身そういった人間を多数見てきましたね。
ぶっちゃけた話、経験豊富なオーナーや上司はそんな風に辞めていく社員をゴマンとみてきているのです。
まあそれでも人手不足な飲食業界、上司や幹部達は必死であなたの退職を食い止めにかかってくるでしょう。
そんな時はどうする?
もし引き止められてもはっきりと振り切れ!
あなたのこれまでの仕事ぶりにもよると思いますが、
慢性的に人手不足の飲食店では最初に退職の旨の話を切り出した瞬間に、引き止められるのがほとんどです。
余程、普段の素行に問題があり会社にとってかなりの不利益を被っていたとされる可能性がない限り、一般的には退職することを拒否られます。
ほぼ絶対と言っても過言ではない。
大手などでは、店長・マネージャークラスになると、できる限り社員を退職させないように、少しでも長く働いてもらえるように教育されます。
社員を退職させないマニュアルが上層部には存在しているのです。
そのため真面目に取り組んできた人ほど、引き止められます。
しかしここで引いてはいけません!
冷静にそのお店で働き続けることのリスクと、退職したあとのメリットを天秤にかけ「俺は辞める!」と口調は柔らかくてもはっきりと明言します。
すると会社や上司によっては、
辞める理由は?
辞めた後どうするのか?
こんなことを根掘り葉掘り聞きこんできます。
そして飲食業の社員を辞めるデメリットや、辞めた後のリスク、などを詳細に語りだしたり、退職の理由によっては待遇改善を打ち出して来たりすることさえあります。
そんなこんなでなんとか引き止めようとしてきます。
しかしこんなものは全部スルーします。
繰り返しますがお店には、社員が辞めたいといった時の対処法マニュアルが存在します。
上司や先輩社員もただマニュアルにのっとって仕事をしているだけなのです。
特に組織でやっているところほどそう。
なので迷った素振りなどを見せるのは一切タブーです。
更に断固として辞める意思を伝えましょう。
大抵はここら辺で折れてあなたの意思が受け入れられます。
仕事熱心な上司なら逆上してくるかもしれません。
また状況によりますが、人によってはあなたの事を陰で非難してくる。こんな社員や上司もいるかもしれませんね。
しかし、これも全てがあなたを踏みとどまらせる為の引き止め工作に過ぎないのです。全く気にする必要はありません。
余談ですが、仮にあなたが次の就職先が決まっていたとしても会社名などは絶対他言しないようにして下さい。
中には、その会社を非難してくる人や、場合によっては次の会社に何か良からぬ噂を吹き込む人がいないとも言えないからです。
このように労使が同意の上で退職するのであればトラブルに巻き込まれることはほとんどありません。
飲食店の社員が最もスムーズに辞める辞め方といって良いでしょう。
どうしても速攻で辞めたい人
ここから先はもう飲食で働くのが嫌で嫌で、いちはやく退職したい!
今日もういきたくねー!
そんな方向けです。
なので興味ない人はここでページを閉じてくださいね。
社員でもバックレる!
荒療法ですが、これも一つの手段です。
あなたの周りにもいませんでしたか?
・休日明けに出勤してこない社員
・なぜか給料締日の翌日から忽然と来ない社員
これらバックレは手荒ですが、
いち早くその場所から消えたい!
もうこれ以上このお店、このオーナーと付き合ってたら気が狂う!
こんな人は視野に入れても良い退職法ではないでしょうか?
バックれる時の注意点5ヶ条!
ただしいくつか注意点があります。
- 給料が手渡しの人は、再び取りに行くか1ヶ月分の給料を捨てるリスクを伴う!
- 銀行振り込みでも給料が入金されない会社もある!
- 会社から制服・備品などを貸与している時は返却の請求がかかる!
- 健康保険証を保持している場合は返却する必要がある!
- オーナー社長が飲食の勉強会グループに所属している場合は履歴書からブラックリストにのる!
バックれである以上は社員の辞め方としてリスクは伴います。
具体例では上記の様な項目です。
特に2番目の項目は厄介です。
オーナー社長が激怒していて経理にあいつの口座には振り込むな!と息巻いている時。
こんな時は、その一月分の給料を捨てるか、恥を忍んで再度連絡を入れる。などの対策を講じる必要がありますが、
もし会うのも話すのも嫌なら、強引ですが内容証明を送ってやると一発です。
バックれる行為は、社員の辞め方として賞賛に値しませんが現行の法律では、稼働した分の給料は支払う義務があります。
私自身もオーナーが怒り心頭でカンカンに怒りながらも、内容証明を受け取って、未払いの給料を振込んでいるのを目の当たりにしたことがあります。
ここまでされると、
もうあんな奴にいつまでも関わりたくない!
こっちも忙しいんだ!
って思っちゃう様です。
ただこの場合でも貸与された備品は返却する必要はあるので、しっかりクリーニングして郵送で返しましょう。
5番目についても実際にある話なので、飲食業内での転職を考えているなら、自分の今いる組織とその後の転職先をしっかりとリサーチする必要はありますよ。
退職代行を使い代わりに言ってもらう
最近では巷で退職代行なるサービスが台頭してきています。
平たく言えば、お金を払い代わりに「辞める」をいってもらうサービスです。
もしあなたがどうしても、誰にもあわず、即日でバックレることなく辞めたいというのであればこういったサービスを利用するのも一手です。
次の転職先を決めてしまうのも一手
もしあなたが飲食店を辞めることにまだ踏ん切りがつかないのであれば、次の転職先を決めてしまうのも一手です。
仕事を辞めるという行為は、今の職場の意に反するような行動とも捉えられ、えてして不安なものです。
立場も孤立しますし、何よりも重圧に押しつぶされそうな謎の圧迫感があって疲れます。
そこでちょっとしたオススメ法が、転職エージェントに味方になってもらう方法。
もちろん転職エージェントは、辞めさせ屋ではありません。ですが、今の職場を辞めて転職したい人の相談には必ず乗ってくれます。
・どのタイミングで退職を切り出すべきなのか?
・辞めるまでの間、どういった心持ちでいればいいのか?
・具体的な引き継ぎのやり方
じっさい私自身が飲食業を離れる際に、転職エージェントを頼ったとき、かなり一人ぼっち感がやわらいだのを覚えています。
次の転職先も決まってしまえばなおのことで、
「なんで、俺いままでこの職場にこだわっていたんだろう」
とむしろ晴れ晴れとした気持ちになりましたね。
退職に関しては色々不安がつきまといますが、「悪い行い」では決してありません。着実にご自身の未来が開けるように頑張って下さい!